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980:オランダ管轄・バタビア裁判・第50号法廷/プロボリンゴ憲兵分隊・野口事件
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    戦犯裁判オランダ管轄バタビア裁判

     

     

    第50号法廷/プロボリンゴ憲兵分隊・野口事件

     

    起訴理由概要:昭和18年10月以降20年8月までプロポリンゴ憲兵分遣隊所属隊員として、戦争法規慣習に違反し、戦犯行為を為し、又は為さしめた。
    検挙者に組織的脅嚇をなし、尋問に際し、拷問した。又故意に飢えしめ薬品の供給を差し止め、又数日間小室に満員の状態で収容した。
    豊田憲兵軍曹関係
    1、ラジオ盗聴事件
    2、バスルアン鉄道会社事件(米軍上陸準備工作)
    3、盗聴流言事件
    4、ブロキ工場サボタージュ事件
    5、ブスマン反日陰謀事件

     

    プロポリンゴ憲兵分隊・野口武憲兵中尉・熊本:47/11/13求刑20年>47/12/18判決20年:弁護松本
    ・佐藤格三憲兵軍曹・鳥取:15年>15年
    ・益子勇三郎憲兵軍曹・茨城:15年>101年
    ・豊田弘三憲兵軍曹・大阪・大阪府立佐野職工学校卒・26歳:死刑>死刑>48/4/7銃殺

     

    豊田弘三憲兵軍曹 遺書
    御母さん、いよいよ明後日執行される事になりました。
    弘三として別に此の身に思ひ残す事は有りません。
    唯戦争中一生懸命に任務に邁進したと云ふだけで、其の間に取調中被告人たる和蘭人を殴打した事は有りますが、然し私的な感情でやったものでなく、又私が告訴を受けた内容の十分の一に足らない程の些細事なもので、何も死を以て償はなければならぬ程のものでも有りません。
    裁判の時も其の真相を説明しても其れが通らない一方的なものです。
    またプロボリンゴ憲兵分隊員中の中幹部だった山口軍曹、鳥沢軍曹の二名が裁判の時は既に爪哇に居なかったといふ事も私に取っては不利であった様に思ひます。
    然し要するに一憲兵隊として唯誰も犠牲にならずには和蘭は許しません。
    誰かは逝かねばならないのです故、私は決して笑はれる様な態度はとっておりません。
    只、大阪人なるが故に立派にと其れのみを願って来ました。
    ..世界の何処にもこの様な悲劇が生じてゐる事でせう。
    戦争の生んだ悲劇、戦争は悲劇でなくて何でせうか?私は一日も早く世界より戦争が無くなり、そして来るべき真の平和、人類の幸福を祈り乍ら逝き度いと思ひます。

    絶筆
    愈々明日俺は行くのだ。
    夢の如し。
    一寸旅に行く様な気持で実感が迫らない。
    飯塚さんに髪をつんで貰ひ、洗って貰って泣く。
    「俺が髪を刈ってやらうな」と父親の如く兄の如くやさしくして貰って胸がグッと熱くなった。
    今日程しみじみと人の愛情を深く感じた事はない。
    思ふ存分泣いた。
    人情の厚きが故に些細事も身に沁みて有難い。
    独房で働いてくれる総ての人々戦友に対する深き感謝及び自己の今迄無理を言った事を謝す。
    故郷の人々にも前後五回の手紙で充分言ひ度い事は書いた。
    心残りなし。
    人に笑はれずに立派に行く自信有り。
    ...来世、未知の世界に行けると思ふと楽しい様な気がする。
    嘘ではない。
    実感だ。
    然し反面、やはり淋しい。
    此の世と別れる淋しさ、あの世へ行ける楽しさとカクテルの様な気持だ。
    実に面白い言葉だ。
    此れが今の気持だ。

    遺詠
    運命(さだめ)待つ吾独房に赤々と
    夕日も淋し今日も暮れゆく

    捨つるとも何か惜しまん今更に
    捧げ余せし此の身なりせば

    虫が音の我が枕辺に近まりて
    想ひなつかしも故里の秋

    憂き中の友がなさけの数々に
    吾が踏み来たる道恥かしも

    若き日の吾が過ちを母に詫び
    運命待つ身の今やすらけく

    夢に見し故郷の家は変らねど
    老いにし母の枕濡らしつ

    チビナン刑務所内死刑囚独房に於て

    【2012.06.13 Wednesday 21:33】 author :
    | B級裁判 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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      【2019.07.19 Friday 21:33】 author : スポンサードリンク
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